5. 湯島天神
東京の湯島天神は、学者でもあった菅原道真を祀っています。
権力争いから太宰府に幽閉された菅原道真は、失意のうちにわずか2年で非業の死を遂げました。 その後、権力を握った藤原時平は39歳で突如亡くなってしまいます。さらに、宮廷内に雷が落ちて複数の貴族が命を落とし、やがては菅原道真を左遷した後醍醐天皇とその皇太子までもが病で立て続けに亡くなってしまいました。 疫病や地震、不作などが続き道真の怒りだと恐れられました。
神格化された道真
菅原道真は落雷をもたらしたことから雷神として崇められ、 「天神様」と呼ばれるようになりました。
時がたつにつれ、生前学問の才能に秀でた菅原道真は、怨霊としてより、「学問の神様」として崇められ、菅原道真を祀った天満宮は全国に数多く存在し、現在では受験の合格祈願の名所としてすっかり有名になりました。
飛梅伝説
京都の道真家の庭に梅の木があり、主の道真が太宰府へ追放されると、この梅の木は主の後を追って飛んで行き道真のいる場所に落ち着き、飛梅として知られています。
追放の地へ旅立つ時、道真が詠んだ有名な飛び梅の 詩は以下の通りです。
東風吹かば | 東風が吹いたら |
にほいおこせよ | 匂いを届けておくれ |
梅の花 | 梅の花よ |
主なしとて | 主がいなくても |
春な忘れそ | 春を忘れないで |